医療法人社団 靭生会

メディカルプラザ小岩駅

03-5612-5182 《完全予約制》
JR小岩駅北口 徒歩1分 糖尿病外来
03-5612-5182
食事療法

食事療法

栄養・食事について

糖尿病治療の基本は食事療法です。経口薬、インスリン注射で血糖値をコントロールしている場合でも、食事療法は大切です。 食事療法といっても特別な食事を行うという事ではありません。糖尿病だから食べてはいけないものや、たくさん食べた方がいいというものも基本的にはありません。

糖尿病の食事療法は、良質な血糖コントロールを保ちながら、様々な合併症を防ぐことを目的としています。

食事(療法)について

お身体に合った食事量(適正な摂取エネルギー量)

適正な摂取エネルギー量は、年齢、性別、身長、体重、活動量、血糖値、合併症の有無などによって、ひとりひとり違います。食事量は多くても、少なくてもよいものではありません。 お身体に合った食事量を摂る事が大切です。

適正な摂取エネルギー量の出し方

栄養バランスのよい食事

食品は、それぞれ色々な特徴ある栄養素を含んでいます。しかし、体に良いからといって沢山食べればよいというものでもありません。 エネルギー量を守りながら、炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラル・食物繊維など身体に必要な栄養素を過不足なくとることが大切です。

*主食+主菜+副菜を組み合わせ
*適量をバランスよく摂りましょう(健康を保つために必要な栄養素)

合併症予防のために

糖尿病の治療では、血糖コントロールをよくして、網膜症、腎症、神経障害などの合併症を防ぐばかりでなく、高血圧や脂質異常などの動脈硬化の危険因子となる病態の予防にも心がける必要があります。

そのためには、食塩、コレステロール、飽和脂肪酸を摂りすぎないようにして、食物繊維などを十分にとりましょう。

塩分はひかえる

高血圧があると網膜症、腎症や動脈硬化が進みやすくなります。高血圧の予防や治療には、塩分をひかえる事が必要です。

(1日 男性9g未満、女性7.5g、ただし高血圧や腎症合併症例では6g未満)

*香り、うまみ、辛味、酸味などを上手に利用してみましょう
*麺類や汁物の汁は残しましょう
*魚、肉の加工品(ねりもの、ハム、ウィンナーなど)の塩分量にも注意!
*梅干、漬物は少量で塩分が多いので控えましょう
*ナトリウム(Na)量で表示してある場合は、計算で食塩相当量を求めることが出来ます。

ナトリウム(Na)量(g)×2.54 = 食塩相当量(g)
ナトリウム(Na)量(mg)×2.54÷1000 = 食塩相当量(g)
(簡単な覚え方)→ ナトリウム(Na) 400mg または 0.4g≒食塩1g

血中脂質の異常に注意しましょう

コレステロールや飽和脂肪酸を多く含む食品、中性脂肪を増やすような甘いものはひかえましょう

食物繊維を多めに

食物繊維には食後の血糖値上昇を抑えたり便通を改善させる効果があり、さらに水溶性食物繊維には血中コレステロールの上昇を防ぐ作用もあるなど、 健康を保つうえで重要な働きがあります。糖尿病の治療と動脈硬化の予防、健康保持のために毎日の食事で食物繊維を多くとるようにしましょう。(1日20~25g)。
*野菜・きのこ類・海藻類など

糖尿病腎症の食事

*腎症の進行を抑えるために食事療法が大切です
*血糖コントロール+腎臓をいたわる

  • たんぱく質の制限
  • 塩分の制限
  • 十分なエネルギーの補給
  • カリウム・リンの制限…症状にあわせて摂取を制限する必要があります

※腎臓の状態などにより、ひとりひとり指示量が違います。

食事の摂り方の工夫

1日、3食均等な量

食事を抜いたり、まとめて食べたりするとインスリン分泌のパターンが乱れたり、膵臓(すいぞう)への負担が増えます。

ゆっくりよく噛む

よく噛むことで、満足感が増して食べすぎを防ぐ事ができます。

炭水化物量を把握することと糖質制限のちがい

食事に含まれる炭水化物の適性奈配分は摂取エネルギーの50~60%です。 食後の血糖値は主に食事に含まれる炭水化物(厳密には糖質)の量によって変動するので、血糖コントロールを行ううえで、食事中にどれだけ炭水化物(糖質)が含まれているかを把握することは大切です。 ただし、この考えが糖質制限食に結びつくことがあり注意が必要です。極端な糖質制限は長期的には腎症や動脈硬化の進行などが懸念され、決して勧められません。

肥満度(BMI)チェックで、健康的な体型を常に意識しましょう

肥満度を判定する上で参考になるのが、国際的な体格指数BMIです。BMIを下げることは、インスリンの効果を高め、血糖値を下げるうえでも重要です。

BMIで肥満度をチェック!

  • 病気の状況や生活の状態が変わると、食事(療法)もそれに合わせて変更していく必要があります。
  • 医師をはじめとした医療従事者は、患者様の食事(療法)がうまくできるように支援していきますので、わからないことは気軽にお声をかけて下さい。
  • 落ち込んでしまう事もあるかもしれません・・・糖尿病とうまく付き合いながら、食事は楽しむ気持ちをもって続けてほしいと思います。